インプラント治療
もう一度しっかり噛めるようになるインプラント治療
「硬いものが、思いきり噛めない」
「入れ歯が合わなくて、食事の味がしない」
「歯が抜けたところの見た目が気になって、自然に笑えない」
虫歯や歯周病、あるいは不慮の事故など、様々な理由で大切な歯を失ってしまったとき、人は歯そのものだけでなく、日々の暮らしにおける多くの「喜び」をも同時に失ってしまいます。
インプラント治療は、そのような喪失感を抱える患者様に、私たちがご案内できる優れた解決策の一つです。
単に失った歯の機能を補うだけでなく、「ご自身の歯と変わらない感覚で、しっかりと噛める喜び」「口元を気にすることなく、心から笑える自信」「食べたいものを、何でも美味しく味わえる豊かな食生活」といった、失われた生活の質そのものを取り戻すための価値ある治療法です。
その優れた機能性と審美性から「第二の永久歯」とも呼ばれるインプラント。
私たちは、この素晴らしい治療を、「安全性」と「精密性」をもってご案内することをお約束します。
インプラント治療とは

インプラント治療とは、歯が抜けてしまった部分の顎の骨に、チタンという体に馴染みやすい金属でできた人工の歯根(インプラント体)を外科手術によって埋め込み、そのインプラント体が骨としっかりと結合した後に、その上に美しい人工の歯(上部構造)を装着する治療法です。
の特徴は、埋め込まれたインプラント体が、まるでご自身の歯の根のように、顎の骨の中で「自立」している点にあります。
従来の入れ歯やブリッジといった治療法は、隣り合う健康な歯にバネをかけたり、支えにするために健康な歯を削ったりする必要がありました。
しかし、インプラントは他の歯に頼ることなく、それ一本で機能するため、残っている大切な歯に一切負担をかけることがありません。
この点が、他の治療法とは一線を画すインプラントの大きな利点と言えます。
インプラント治療が選ばれるメリット

インプラント治療を選択することで、患者様は入れ歯やブリッジでは得難い、多くの恩恵を享受することができます。
1. 天然の歯とほとんど変わらない、優れた咀嚼機能
顎の骨と強固に結合したインプラントは、グラついたり、ズレたりすることがありません。
そのため、天然の歯とほとんど変わらない感覚で、しっかりと噛むことができます。
お煎餅のような硬いもの、お餅やガムといった粘り気のあるものも、気にすることなく、食事を心から楽しむことが可能になります。
2. 周囲にある、健康な歯を守ることへの貢献
インプラントは、失った歯の両隣にある健康な歯を削る必要がありません。
また、入れ歯のようにバネをかけて負担をかけることもないため、残っている大切な歯の寿命を守り、お口全体の健康を長期的に維持することに大きく貢献します。
3. 美しく、そして自然な見た目の回復
インプラントの上に取り付ける人工の歯は、セラミックなどの審美的な材料を用いて、色や形、大きさを、周囲の歯と完全に調和させて作製することが可能です。
そのため、どれが治療した歯なのか、他の人からはほとんど見分けがつきません。
口元を気にすることなく、自信を持って会話したり、笑ったりすることができます。
4. 顎の骨が痩せてしまうのを防ぐ効果
歯を失うと、その部分の顎の骨は、噛むことによる刺激がなくなるため、徐々に痩せ細っていってしまいます。
インプラントは、噛む力を天然の歯と同じように直接顎の骨に伝えるため、骨に適度な刺激を与え、骨が痩せてしまうのを防ぐ効果が期待できます。
当院が「安全なインプラント治療」のために、決して妥協しないこと

インプラント治療は、外科手術を伴う高度な医療です。
だからこそ当院では、患者様に安心して治療に臨んでいただくために、安全性と精密性を確保するための取り組みに、一切の妥協を許しません。
1. すべては「精密な診査・診断」から始まる
安全なインプラント手術の成否は、術前の診査・診断でその大半が決まると言っても過言ではありません。
当院では、必ず歯科用CTによる三次元的な撮影を行い、患者様の顎の骨の厚みや高さ、密度、そして神経や太い血管の位置などを、ミリ単位で正確に把握します。
このCTデータを基に、コンピューター上でインプラントを埋め込む位置や角度、深さをシミュレーションし、寸分の狂いもない、科学的根拠に基づいた治療計画を立案します。
歯科医師の経験や勘だけに頼らない、データに基づいた「見える治療」が、当院の安全基準です。
2. 徹底した衛生管理と、クリーンな手術環境
外科手術であるインプラント治療において、術中の細菌感染は、失敗に繋がる大きなリスク要因です。
私たちは、そのリスクを限りなくゼロに近づけるため、徹底した衛生管理体制を構築しています。
手術に使用する器具は、世界標準の滅菌器(クラスBオートクレーブ)を用いて完全に滅菌し、使用直前まで滅菌パックで保管します。
また、手術は衛生管理の行き届いた個室の診療室で行い、術者である歯科医師やアシスタントは滅菌された術衣を着用するなど、あらゆる経路からの感染を防ぎます。
3. 研鑽を積み続ける、経験豊富な歯科医師
インプラント治療は、歯科医師であれば誰でも行うことができます。
だからこそ、術者である歯科医師の知識、技術、そして経験が、治療の結果を大きく左右するのです。
当院のインプラント治療を担当する歯科医師は、国内外の学会や研修会へ常に参加し、日々進歩するインプラント治療の知識と技術を、継続的に学び続けています。
また、院内でも定期的に症例検討会を開き、一人の歯科医師の考えに偏ることなく、チームとして治療法を追求する体制を整えています。
4. 全身の健康状態への配慮と、医科との連携
安全な手術を行うためには、お口の中の状態だけでなく、患者様の全身の健康状態を正確に把握することが不可欠です。
特に、高血圧や糖尿病、骨粗しょう症などのご病気をお持ちの患者様の場合、インプラント治療を行う上で特別な配慮が必要となります。
当院では、必要に応じて、患者様のかかりつけの医師と密に情報交換を行い、全身状態を考慮した上で、安全に手術を行えるかどうかを慎重に判断いたします。
インプラント治療の流れ:もう一度噛めるようになるまで
Step1:カウンセリング

まず、インプラント治療に関する疑問やご不安、ご希望などを、時間をかけてじっくりとお伺いします。
治療のメリットだけでなく、デメリットやリスク、費用や期間の概要についても、分かりやすくご説明いたします。
Step2:精密検査と治療計画の立案

歯科用CT撮影をはじめとする各種精密検査を行い、お口の中の状態を詳細にデータ化します。
その検査結果に基づき、患者様一人ひとりに合わせた治療計画を立案し、改めて詳しくご説明します。
Step3:一次手術(インプラント埋入手術)

治療計画にご納得いただけましたら、一次手術を行います。
局所麻酔を十分に行いますので、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。
歯茎を慎重に切開し、CTシミュレーション通りの位置・角度・深さに、インプラント体を埋め込み、傷口を縫合します。
Step4:治癒期間
埋め込んだインプラント体と、顎の骨とが強固に結合するまで、安静期間を設けます。
この期間は、お口の状態や骨の質によって個人差がありますが、一般的に3~6ヶ月程度です。
この期間が、インプラントの長期的な安定のために重要となります。
Step5:二次手術(アバットメントの連結)

インプラント体と骨が完全に結合したことを確認した後、二次手術を行います。
これは、歯茎を小さく切開し、埋まっているインプラントの頭の部分を露出させ、人工の歯との連結部分となる「アバットメント」という部品を取り付ける、比較的簡単な処置です。
Step6:上部構造(人工の歯)の作製と装着

アバットメントを取り付けた状態で、精密な型取りを行います。
その型を基に、色や形を周囲の歯と完全に調和させた、セラミック製の美しい人工の歯を作製します。
完成した人工の歯を装着し、噛み合わせの調整を行って、治療は完了です。
インプラントを、生涯のパートナーとするために
インプラントは、適切なメインテナンスを継続すれば、長期間にわたって安定して機能することが、多くの研究で証明されています。
しかし、お手入れを怠れば、天然の歯と同じように、トラブルが起こる可能性があります。
インプラント自体は虫歯にはなりませんが、周囲の歯茎は「インプラント周囲炎」という、歯周病に似た病気になることがあります。
これを放置すると、せっかく入れたインプラントが抜け落ちてしまうことにもなりかねません。
インプラントを、本当の意味で生涯のパートナーとするためには、ご自宅での毎日の丁寧なブラッシングと、歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアが、不可欠です。
当院では、治療後のメインテナンスプログラムにも力を入れ、あなたの「第二の永久歯」を、生涯にわたって守るお手伝いをさせていただきます。