こんにちは。目黒区自由が丘、東急大井町線・東横線「自由が丘駅」より徒歩1分にある歯医者「自由が丘駅前歯医者・矯正歯科」です。

子どもの歯並びについて心配している保護者の方は多く「うちの子、歯並びが悪いかもしれない」と感じたときに、どう対応すればよいのか戸惑うこともあるでしょう。子どもの歯並びが悪くなる原因にはいくつかあり、放っておくと将来的にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。

近年では、小児矯正への関心も高まっており、早期の対策が重要だとされています。

今回は、子どもの歯並びが悪くなる原因や、放置することで生じるリスク、矯正が必要なケース、そして矯正を始める適切なタイミングについて詳しく解説します。

子どもの歯並びが悪くなる主な原因

子どもの歯並びが悪くなる背景には、複数の要因が複雑に絡み合っていることがあります。以下では、代表的な原因をひとつずつ見ていきましょう。

遺伝的要因

子どもの歯並びに影響を与える大きな要素のひとつが遺伝です。歯の大きさや形、顎の骨格は親から子へ受け継がれることがあります。

例えば顎が小さい家系では、歯がきれいに並ぶスペースが不足し、歯並びが乱れやすくなります。また、歯の本数や生え方、噛み合わせなども遺伝の影響を受けることがあります。

こうした骨格的な問題は、本人の努力では改善が難しいため、歯科医院で早めにチェックを受けることが大切です。両親のどちらか、あるいは両方が歯並びが悪い場合は、子どもにも同様の傾向が現れる可能性が高いため、注意深く見守る必要があります。

口周りの悪い癖や習慣

指しゃぶりや舌で前歯を押す癖、口呼吸などの習慣も、子どもの歯並びに悪影響を与えます。特に、4歳を過ぎても指しゃぶりが続いていると、前歯が前方に押し出されて出っ歯になるリスクが高まります。

また、舌を前に出す癖（舌突出癖）があると、前歯に力が加わり続けることで、歯並びが乱れる可能性があるのです。口呼吸も口周りの筋肉の発達に悪影響を及ぼし、自然な顎の成長を妨げる可能性があります。

そのため、これらの悪い癖に気づいたら、早めに改善することが重要です。

乳歯の早期喪失

乳歯は永久歯が正しい位置に生えるための道しるべとしての重要な役割を担っています。そのため、虫歯やケガによって乳歯を早くに失うと、歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。

乳歯を早期に失い、その空いたスペースに周囲の歯が動くと、永久歯が生えるスペースが足りなくなるのです。これにより、永久歯がねじれて生えたり、重なり合って生えたりすることがあります。

乳歯はいずれ抜ける歯と思われがちですが、歯並びや噛み合わせの土台を作る大切な存在です。ふだんから丁寧に歯磨きを行い、乳歯をできるだけ健康に保つことが、将来の歯並びを守る第一歩になります。

食習慣

現代の子どもたちは、やわらかい食べ物を好む傾向が強く、咀嚼回数が減少しています。これにより、顎の骨が十分に発達せず、歯が並ぶスペースが不足して歯並びが悪くなることがあるのです。

また、片方の歯でばかり噛む習慣なども、顎の成長バランスを崩すことになり、歯列不正を引き起こします。

歯並びが悪くなるのを防ぐためには、硬い食材や噛みごたえのある食品を取り入れ、左右均等に噛むことが大切です。

子どもの歯並びが悪いとどんなリスクがある？

歯並びの乱れは見た目の問題だけにとどまらず、子どもの成長や日常生活にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。以下では、歯並びが悪いことで生じる代表的なリスクについて詳しく解説します。

見た目がコンプレックスになる

歯並びが乱れていると、子ども自身が他人の視線を気にするようになり、笑顔を見せることに消極的になるケースがあります。

特に思春期に入ると見た目への意識が高まり、歯並びの悪さが強いコンプレックスにつながることもあります。周囲とのコミュニケーションに消極的になったり、自信を失ったりする要因にもなりかねません。健やかな心の成長のためにも、見た目の影響は軽視できない問題です。

発音に影響を及ぼす

歯並びが整っていないと、舌の動きが制限されて、発音に支障をきたすことがあります。特にサ行やタ行など、舌先の動きが重要な音がうまく発音できなくなることが多く、聞き取りにくい話し方になることもあります。

発音の不明瞭さは、友達や先生との会話に影響を及ぼし、本人がストレスを感じる原因になる可能性もあります。早期に歯科的な対応を行うことで、こうした発音の問題を改善できる場合があります。

咀嚼機能が低下する

歯並びが悪く、上下の歯がうまく噛み合わないと、食べ物をしっかりと噛むことが難しくなります。

咀嚼が不十分だと、胃腸への負担が増えるだけでなく、満腹感を得にくくなるため食事量の偏りや過食の原因にもなります。また、咀嚼は顎の発達や脳への刺激にもつながる重要な機能であり、歯並びの悪さが子どもの成長全体に影響を与えることもあります。

食事中に食べこぼしが多い、食べるのが遅いなどのサインがある場合は、歯並びや噛み合わせの状態を歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。

虫歯・歯周病になるリスクが高まる

歯並びが悪く、歯と歯の間にすき間や重なりができると、歯ブラシの毛先が届きにくくなり、磨き残しが増える原因になります。その結果、プラーク（歯垢）がたまりやすくなり、虫歯や歯肉炎といったトラブルを引き起こしやすくなるのです。

特に子どもはまだ手先の動きが未熟なため、しっかりと歯磨きをすることが難しく、歯並びの乱れがあることでさらに清掃が行き届かなくなります。また、歯周病は大人だけの病気と思われがちですが、子どもの段階でも歯肉に炎症が起こることは珍しくありません。

歯並びを整えることは、将来的な口腔の健康を守るうえでも重要な予防策となります。

矯正したほうがよい歯並び

すべての歯並びが矯正を必要とするわけではありませんが、以下のようなケースでは早めの対応が推奨されることがあります。

出っ歯（上顎前突）

上の前歯が大きく前に突き出している出っ歯は、見た目の問題だけでなく、日常生活にも支障をきたすことがあります。たとえば、口がしっかり閉じられず口呼吸になりやすくなったり、転倒したときに前歯が折れやすくなったりするリスクがあります。

原因は、指しゃぶりや舌癖、遺伝などさまざまですが、放置すると噛み合わせや顎の成長にも影響が出ることがあるでしょう。

受け口（下顎前突）

下の前歯が上の前歯より前に出ている受け口は、骨格的な問題が関係していることが多く、自然に治る可能性が低い歯並びです。

放っておくと顎の成長に偏りが出て、顔全体のバランスが崩れることがあります。また、発音が不明瞭になったり、しっかり噛めなくなったりなど機能面での問題も起こりやすいため、早めの診断と対応が求められます。

叢生

叢生（そうせい）とは、歯がデコボコに重なって生えている状態のことを指します。顎の大きさと歯の大きさのバランスが合っていないことが主な原因です。永久歯が生えるスペースが足りないと、歯は正しい位置に並ぶことができず、ねじれたり重なったりすることがあります。

見た目に影響があるだけでなく、歯と歯のすき間に汚れがたまりやすくなるため、虫歯や歯肉炎を引き起こすリスクも高まります。また、噛み合わせのバランスが崩れることで、咀嚼機能や発音に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

叢生は自然に改善されることは少ないため、歯科医師による早めの診断と適切な対応が重要です。

開咬

開咬（かいこう）とは、口を閉じたときに前歯が上下で噛み合わず、すき間が空いてしまう噛み合わせの異常です。特に前歯で食べ物を噛み切ることが難しくなるため、食事の際に不便を感じることが多く、発音が不明瞭になることもあります。

原因としては、舌で前歯を押す舌癖や、指しゃぶり・おしゃぶりの長期使用などがあげられます。開咬の状態が続くと、顎の正常な発達にも影響し、将来的に噛み合わせ全体が不安定になる可能性があります。

自然に治ることは少なく、早期の歯科的アプローチが必要です。見た目と機能の両面から改善を図ることで、お子さんの成長をしっかりサポートすることができます。

交叉咬合

交叉咬合（こうさこうごう）とは、上下の歯の噛み合わせが左右どちらかにずれて、部分的に交差している状態を指します。本来は上の歯が下の歯よりも外側に位置するのが正常な状態です。

しかし、交叉咬合では一部または片側が逆になっているため、噛んだときに顎や顔のバランスに偏りが生じることがあります。

この状態を放置すると、顎の関節に負担がかかったり、顔の左右非対称が目立つようになったりするおそれがあります。また、噛み合わせの不安定さから、咀嚼や発音にも影響が出ることがあります。できるだけ早い段階で歯科医師に相談し、矯正治療を検討することが大切です。

子どもの矯正を検討するタイミング

子どもの歯並びに気になる点がある場合「いつ矯正を始めるのがよいのか？」という疑問を持つ保護者の方は少なくありません。

矯正治療を始める適切な時期は、歯の状態や成長のスピードによって異なりますが、一般的には6歳から10歳頃の混合歯列期がひとつの目安とされています。この時期は顎の骨がまだ柔らかく、成長を利用した治療がしやすいため、問題の早期発見と改善が期待できます。

また、目立った歯並びの問題がなくても、定期的に歯科医院でチェックを受けることで、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。

矯正は早ければ早いほどよいというわけではありませんが、成長段階を見極めたタイミングでの相談が重要です。気になる症状や癖がある場合は、早めに歯科医院で相談しましょう。

まとめ

子どもの歯並びが悪くなる背景には、遺伝的な要因だけでなく、生活習慣や癖、乳歯のトラブルなど、さまざまな原因が潜んでいます。

歯並びの乱れは、見た目の印象を損なうだけでなく、咀嚼機能や発音、口腔の健康にまで影響を及ぼすため、軽視できるものではありません。気になる症状が見られた場合は、早めに歯科医院で相談することが、将来の大きなトラブルを防ぐ第一歩となります。

矯正治療は、単に歯をきれいに整えるためだけでなく、子どもの健やかな成長と自信につながる大切なサポートです。保護者の方が正しい知識を持ち、お子さんの歯並びにしっかりと向き合っていくことが、何よりも大切です。

小児矯正を検討されている方は、目黒区自由が丘、東急大井町線・東横線「自由が丘駅」より徒歩1分にある歯医者「自由が丘駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では矯正・インプラント・歯周病といった各専門分野で研鑽を積んだ歯科医師や歯科技工士がチームを組み、総合的な歯科医療を提供しています。当院のホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。