インプラント治療のリスクとは?予防策も紹介!
こんにちは。目黒区自由が丘、東急大井町線・東横線「自由が丘駅」より徒歩1分にある歯医者「自由が丘駅前歯医者・矯正歯科」です。
近年、歯を失った際の治療法として注目を集めているのがインプラント治療です。自然な見た目と噛む力を再現できる点が魅力で、多くの人が選択肢として考えるようになっています。
しかし、どれだけ優れた治療法であっても、インプラントには一定のリスクが存在します。特に手術を伴う治療であるため、事前にそのリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが非常に重要です。
今回は、インプラント治療の概要から、治療に伴うリスク、さらにリスクを最小限に抑えるためのポイントまでを詳しく解説します。
インプラント治療とは

インプラント治療とは、歯を失った部分の顎の骨に人工の歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工の歯(上部構造)を装着する歯科治療です。一般的にチタン製のインプラント体を使用し、生体親和性が高く、骨としっかり結合する性質があります。
この治療法は、部分的に歯を失った場合はもちろん、全ての歯を失った場合にも対応可能で、従来の入れ歯やブリッジに代わる選択肢として広がりを見せています。
インプラント治療のメリット
インプラント治療には、従来の入れ歯やブリッジにはない多くのメリットがあります。
インプラントは顎の骨に直接固定されるため、しっかりと噛むことができ、食事の際の違和感がほとんどありません。また、審美性にも優れており、天然歯と見分けがつかないほど自然な仕上がりになります。
さらに、周囲の健康な歯を削る必要がない点も大きなメリットです。ブリッジ治療では隣接する歯を支えにするため、健康な歯にダメージを与えることがあります。
一方で、インプラントは独立した構造のため、他の歯への影響が少なく、口全体の健康を維持しやすくなります。また、骨に刺激が加わることで、顎の骨がやせるのを防ぐ効果もあります。
これらの理由から、インプラント治療は機能性・審美性・予防的な観点からも非常に優れた治療法とされています。
インプラント治療のデメリット
インプラント治療には多くの利点がありますが、いくつかのデメリットも存在します。まずは、治療期間の長さです。インプラント体を顎の骨に埋入したあと、骨と結合するまでに数ヶ月の治癒期間が必要です。
費用の高さも大きなハードルとなります。インプラント治療は保険が適用されず、1本あたり30万〜50万円程度かかることが一般的です。使用する材料や歯科医師の経験によっても価格は変動するため、事前にしっかりと見積もりを確認することが重要です。
さらに、外科手術を伴う治療であることから、体への負担も考慮しなければなりません。持病がある方や骨量が不足している場合は、治療が難しい場合もあります。
インプラント治療のリスクと対策

インプラント治療は高い成功率を誇る一方で、外科手術を伴うことから、一定のリスクを含んでいます。ここでは、インプラント治療に伴う具体的なリスクと、それぞれのリスクに対する対処法について詳しく解説していきます。
手術中に起こり得るリスクと対策
インプラント治療では、顎の骨にインプラントを埋入する外科的な手術を行うため、治療中にさまざまなリスクが伴います。
神経損傷
下顎の奥歯付近には太い神経が走っており、インプラント体を埋入する際に損傷する可能性があります。神経を傷つけると、しびれや痛み、感覚の異常が生じることがあります。
このリスクを避けるためには、CTスキャンやレントゲンによる事前の精密検査を行い、神経の位置を正確に把握したうえで埋入位置を慎重に決定することが大切です。
血管損傷
手術中に誤って血管を傷つけると、出血や腫れ、内出血といった合併症が発生することがあります。特に上顎では、上顎洞付近の血管に注意が必要です。大量出血が起こると、術後の治癒に時間がかかるだけでなく、痛みや腫れが強く出ることもあります。
このような事態を避けるためには、事前に血管の位置や走行をしっかりと把握し、安全な範囲にインプラントを設置することが大切です。
インプラントの埋入位置の誤り
インプラントが正しい角度や深さで埋め込まれないと、噛み合わせに不具合が出たり、周囲の歯や骨に悪影響を与えたりすることがあります。また、審美的な仕上がりにも支障をきたすことがあります。
位置の誤りは、術中の視野の取り方や設計ミスが原因となることが多く、特に歯列が複雑な場合や骨量が少ない場合は慎重な計画が求められます。
現在ではシミュレーションソフトやガイドを使用して正確に位置を決定することが一般的であり、こうした技術の活用がリスク低減につながります。
術後に起こりやすいリスクと対策
インプラント治療においては、手術後の経過も非常に重要です。術後のトラブルには、感染症、痛みや腫れ、インプラント周囲炎などがあり、これらは術後のケアの質によって大きく左右されます。
感染症
手術後の創部に細菌が侵入すると、感染症を引き起こすことがあります。感染が進行すると、インプラント体が骨と結合せず、最終的に脱落する恐れもあります。特に、免疫力が低下している方や糖尿病などの持病を持つ方は注意が必要です。
感染予防のためには、口内を清潔な環境に保つことが最も重要です。また、歯科医師から処方された抗生物質を適切に服用しましょう。また、違和感や痛み、発熱などが続く場合は、歯科医院を受診してください。
痛みや腫れ
インプラント手術後、数日間は痛みや腫れが出るのが一般的です。これは体の自然な反応であり、ほとんどの場合は時間の経過とともに治まりますが、痛みが強すぎたり長引いたりする場合は、細菌感染やその他の異常が疑われます。
腫れや痛みを抑えるためには、術後のアイシングや処方薬の服用を適切に行うことが大切です。また、血行を促進するような激しい運動や長風呂は避け、安静に過ごすことが回復を早めるポイントです。
インプラント周囲炎
インプラント周囲炎は、インプラントの周囲に起こる炎症性疾患で、歯周病に似た症状が見られます。歯ぐきの腫れや出血、膿、進行するとインプラントを支える骨が吸収され、インプラントの脱落にもつながります。
このリスクを防ぐためには、日々の丁寧なブラッシングとデンタルフロスを使用した口腔清掃が不可欠です。さらに、定期的に歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けることで、早期に異常を発見し、重症化を防ぐことができます。
インプラント治療のリスクを回避するためのポイント

インプラント治療を成功させ、長く快適に使い続けるためには、患者さん自身が日頃から意識して取り組める予防策があります。ここでは、具体的なポイントをご紹介します。
信頼できる歯科医院を選ぶ
インプラント治療の成功率は、担当する歯科医師の経験や技術、使用する設備の精度に大きく依存します。
症例数の豊富さやCTスキャンなどの最新機器を導入しているかどうか、さらに衛生管理の徹底度も確認しておくことが重要です。口コミやカウンセリングを通じて、信頼できる歯科医院を選びましょう。
術後のセルフケアを欠かさない
インプラントは天然歯と同じように、日々の清掃が欠かせません。ブラッシングだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを活用し、インプラント周囲に汚れを残さないことが炎症や感染の予防になります。
特に手術直後は清掃方法が制限されるため、歯科医師の指導に従い適切にケアすることが重要です。
定期的にメンテナンスを受ける
インプラントを長持ちさせるためには、歯科医院での定期的な検診とプロフェッショナルケアが不可欠です。自分では気づけない初期の異常を早期に発見し、治療につなげることが可能になります。一般的には3〜6ヶ月ごとのメンテナンスが推奨されています。
生活習慣を改善する
喫煙はインプラント体と顎の骨の結合を妨げ、成功率を低下させる要因となります。また、糖尿病や睡眠不足、ストレスなども治癒に悪影響を与えます。
インプラント治療を検討する段階から、禁煙や食生活の改善、規則正しい生活を心がけることが、治療成功の大きな助けとなります。
まとめ

インプラント治療は、見た目や機能面で非常に優れた治療法です。
その一方で、手術や長期間にわたる治療、そして術後のメンテナンスが必要となるため、決して手軽な治療ではありません。また、治療には神経や血管へのダメージ、感染症やインプラント周囲炎といったリスクが伴います。
しかし、事前の十分な検査や正確な治療計画、そして術後の適切なケアを徹底することで、こうしたリスクを抑えることが可能です。
大切なのは、リスクとメリットを正しく理解したうえで、信頼できる歯科医師に相談し、自分に合った治療法を選択することです。
インプラント治療を検討されている方は、目黒区自由が丘、東急大井町線・東横線「自由が丘駅」より徒歩1分にある歯医者「自由が丘駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では矯正・インプラント・歯周病といった各専門分野で研鑽を積んだ歯科医師や歯科技工士がチームを組み、総合的な歯科医療を提供しています。
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