こんにちは。目黒区自由が丘、東急大井町線・東横線「自由が丘駅」より徒歩1分にある歯医者「自由が丘駅前歯医者・矯正歯科」です。

顎関節症は、顎に痛みが出たり、口が開きづらくなったりする病気です。生活に支障をきたすことが多く見られますが、原因はひとつとは限らず、複数の要因が関係しているケースもあります。

今回は、顎関節症の特徴や原因、放置によるリスク、さらには予防法まで詳しく解説します。

顎関節症とは

顎関節症とは、あごの関節や筋肉、周囲の組織にトラブルが起こることで、口の開閉や咀嚼に支障が出る病気です。顎関節は、耳の前あたりにある関節で、スムーズに動くことで食べ物を噛む、話すといった日常動作が可能になります。

しかし、この関節に何らかの問題が発生すると、口が開かなくなったり、開閉時に異音がしたりするなどの症状が現れることがあります。また、顎関節症は子どもから高齢者まで発症する可能性があるため、年齢に関係なく注意が必要です。

顎関節症の症状

顎関節症の最も特徴的な症状は、口を大きく開けられなくなることです。また、顎の関節、またはその周囲に痛みを感じたり、口を開け閉めすると音が鳴ったりすることもあります。顎関節に異常がある場合だけでなく、筋肉に異常がある場合にも痛みや音が生じることがあります。

具体的には、以下のような症状が見られることがあります。

顎関節や周囲に痛みがある

顎関節が痛むこともありますが、耳や首、肩などに痛みが現れるケースもあります。特に、靭帯に炎症が起こると、安静にしているときも痛みが出ることがあるでしょう。

口を開閉すると音がする

口を開けたり閉めたりした際に、音が鳴ることがあります。カクカク・ミシミシ・ジャリジャリ・ゴリゴリとさまざまな音が鳴ります。

口が開きにくい、または開かない

顎関節の動きが制限されると、通常よりも口の開きが狭くなり、食事や会話に支障をきたすことがあります。重度の場合、口がほとんど開かない状態になるケースもありますが、この段階では治療が必要です。

顎関節症の主な原因

顎関節症の発症にはさまざまな要因が関与していますが、単一の原因に限定されることは少なく、複数の要因が重なって発症するケースもあります。ここでは、顎関節症の代表的な原因について詳しく解説します。

噛み合わせの乱れ

もっとも代表的な原因の一つが、噛み合わせの不調和です。上下の歯が正しく噛み合っていないと、顎関節や周囲の筋肉に余計な負担がかかります。特に、詰め物や被せ物の高さが合わない場合や、歯並びの悪さが原因で噛み合わせがずれている場合に発生しやすくなります。

歯ぎしりや食いしばり

無意識のうちに行われる歯ぎしりや食いしばりも、顎関節症の大きな要因となります。睡眠中の歯ぎしりは本人が自覚しにくく、日中の食いしばりも意識していないことが多いですが、これらは顎に持続的かつ過剰な圧力をかける習慣です。

長年にわたって続くことで、顎関節や周囲の筋肉に慢性的な負担を与えます。これにより関節内の軟骨がすり減ったり、筋肉の緊張が強まったりして、痛みや違和感の原因となります。

ストレスや精神的な要因

精神的なストレスは、間接的に顎関節症を引き起こす大きな要因になります。ストレスを感じると、無意識のうちに歯ぎしり・食いしばりをすることがあるためです。

また、ストレスにより自律神経のバランスが乱れることも、筋肉の緊張状態を長引かせる原因となります。

悪い姿勢や生活習慣

長時間のスマートフォン操作やPC作業、うつ伏せ寝など、顎が前に出たり首が歪んだりする姿勢を日常的に取っていると、顎関節や周囲の筋肉に負担がかかります。これが続くと、顎関節症を引き起こすリスクが高まります。

外傷や急激な運動

転倒して顎を打つなど、口元に強い衝撃が加わった際に、顎の関節を傷めることもあります。外部からの衝撃は、関節や周囲の組織に直接ダメージを与えるため、初期の症状が軽くても経過とともに悪化することがあります。

顎関節症を放置するリスク

「少しの痛みなら放っておいても治るだろう」と考えて放置すると、顎関節症の症状が慢性化し、日常生活に大きな影響を与える可能性があります。また、病状が進行すれば強い痛みを伴うほか顎の状態も徐々に変化し、治療が難しくなる場合が多くあります。

ここでは、顎関節症を治療せずに放置した場合に起こり得る影響について解説します。

痛みや機能障害が悪化する

顎関節症を放置すると、症状が徐々に悪化していくことが多いです。初期段階であれば、口を開けるときにカクッと音が鳴るだけでも、重症化すると関節の炎症や筋肉の緊張が慢性化し、強い痛みを伴うようになります。

それによって、口を大きく開けられなくなると、日常生活にさまざまな支障をきたすようになるかもしれません。そのほか、食事がしづらくなったり、会話がしにくくなったりと、生活の質（QOL）を低下させる可能性があります。

社会生活や仕事に支障が出る

重度の顎関節症では、日常生活に大きな支障が出ることがあります。これにより、仕事や社会生活への影響も懸念されます。例えば、人と話すことに抵抗を感じたり、硬い食べ物を避けるようになったりする可能性があります。また、食事制限が毎日の生活の質を大きく下げることもあるでしょう。

精神的なストレスが増大する

噛み合わせのズレや関節のクリック音など、慢性的な顎の不調によって精神的なストレスが倍増することがあります。例えば、仕事中に集中できない、人前で話すことに抵抗を感じるなどの日常的なストレスは、メンタルの不調にもつながりかねません。

ストレスは筋肉の緊張を高め、さらに顎関節症の症状を悪化させる悪循環に陥ることもあります。

他の病気を引き起こす可能性がある

顎関節症を放置していると、その他の病気を引き起こす原因になることもあります。例えば、頭痛や肩こりなどが代表的でしょう。顎関節は首や肩の筋肉に近い位置にあり、顎に負担がかかるとそれらにも悪影響が及ぶ可能性があります。

顎関節症の治療法

顎関節症の治療法は、症状の程度や原因によって異なります。まずは痛みを和らげ、口の動かしやすさを戻すことが目的となり、その後は根本的な改善を目指して複数の治療を段階的に行っていきます。

生活習慣の改善とセルフケア

生活習慣の改善は、あごのトラブルの予防に欠かせません。例えば、硬いものを避ける、あくびを控える、関節に過度な負担がかかるような動作を控えるなど、日常のなかで気をつけるべきことは多くあります。

また、ストレッチやマッサージを行うと、あごの筋肉をほぐして症状の改善につながることがあるでしょう。とくに、就寝前やストレスを感じたときなどに行うと、筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。

薬物療法

痛みや炎症が強い場合には、鎮痛薬や消炎剤を使用します。筋肉の緊張が影響している場合は、筋弛緩薬も処方されることがあります。

マウスピースの装着

就寝時にマウスピースを装着することで、歯ぎしりや食いしばりによる顎関節への負担を軽減する治療法です。特に、夜間の筋緊張が強い場合に用いられ、痛みの緩和や関節の保護に効果があります。

理学療法

顎の筋肉や関節の可動域を改善するため、理学療法が取り入れられることがあります。マッサージによって硬くなった筋肉の緊張をほぐしたり、運動により筋肉や関節の可動域を改善したりすることで、顎関節症の症状改善を目指します。

自宅で実践できるものも多いため、歯科医師や歯科衛生士の指導のもと、日常生活に取り入れると良いでしょう。

外科的治療

保存療法と装具療法を試しても改善が見られない場合には、外科的な処置が検討されます。関節洗浄などにより、顎関節内の病変を除去し、痛みや開口障害の改善を図ります。

ただし、手術はリスクを伴うため、慎重な検討が必要です。

まとめ

顎関節症は、あごの関節に様々な症状が生じる病気です。あごの痛みや音、口の開きにくさなどが現れることが多く、日常生活に支障をきたす可能性があります。また、顎関節症を放置していると、他の病気を引き起こす原因にもなり得るのです。

顎関節症が悪化すると、治療が長引くこともあるため、早めの対処が大切です。少しでもあごの不調を感じた場合は、歯科クリニックを受診して相談するとよいでしょう。

顎関節症の治療を検討されている方は、目黒区自由が丘、東急大井町線・東横線「自由が丘駅」より徒歩1分にある歯医者「自由が丘駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では矯正・インプラント・歯周病といった各専門分野で研鑽を積んだ歯科医師や歯科技工士がチームを組み、総合的な歯科医療を提供しています。当院のホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。