こんにちは。目黒区自由が丘、東急大井町線・東横線「自由が丘駅」より徒歩1分にある歯医者「自由が丘駅前歯医者・矯正歯科」です。

八重歯は、歯が重なり合った状態です。日本においては個性的でかわいい印象を与えるとされていた時期もあり、治療せずに放置する方も少なくありません。しかし、八重歯は見た目だけではなく、噛み合わせや歯の健康、さらには全身のバランスに影響を及ぼす可能性があります。

この記事では、八重歯の概要や放置することで生じるさまざまなリスク、矯正を行うことで得られるメリット、そして具体的な矯正方法までを詳しく解説します。矯正治療を検討されている方や、八重歯を治そうかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

八重歯とは

八重歯とは、歯列から飛び出して生えている歯のことを指します。上顎の犬歯が飛び出すことが多いですが、他の歯が飛び出した状態でも八重歯と呼ぶ場合があります。

八重歯は、叢生（そうせい）や乱杭歯（らんぐいば）とも呼ばれる不正咬合の一種です。歯が重なり合って生える部分が生じるため、汚れが溜まりやすく、改善すべき歯並びとされています。

八重歯の原因

八重歯の原因は、顎の骨や歯の大きさのアンバランス、乳歯の早期喪失、または永久歯が予定通り生えてこないなどさまざまです。上顎の歯列は横幅が狭くなりやすく、八重歯が発生しやすいといわれています。

また、指しゃぶりや舌癖などの悪習癖や、口呼吸の習慣も、八重歯の原因になることがあります。

八重歯を放置するリスク

八重歯は見た目の個性として受け入れられることもありますが、何もせずそのままにしておくとさまざまなリスクが生じます。歯列が乱れることで虫歯や歯周病のリスクが高まったり、噛み合わせに悪影響を及ぼしたりといった問題が出てくるケースもあるのです。

ここでは、八重歯を放置した場合に考えられる主なリスクについて詳しく見ていきます。

虫歯や歯周病のリスクが高まる

八重歯の状態では、歯磨きがしにくくなります。歯が重なり合っていると歯ブラシが届かず、プラーク（歯垢）や食べかすが溜まりやすくなるためです。その結果、虫歯や歯周病の原因となる細菌が繁殖しやすくなります。

特に、歯と歯が重なっている部分は歯間ブラシやデンタルフロスも届きにくく、しっかりと清掃しないと虫歯が発生しやすくなります。また、歯周病が進行すると歯を支える骨が減り、最終的には歯を失う可能性もあるでしょう。八重歯のままでも歯の表面は磨けますが、磨き残しが生じている人は少なくありません。

噛み合わせの悪化による不調

八重歯があると噛み合わせが乱れやすく、食べ物をしっかり噛めない状態が続きます。食べ物を十分に咀嚼できないと、消化器官に負担がかかり消化不良を起こしやすくなります。また、特定の歯に過度な負担がかかり続けることにより、歯が傷つく恐れもあるでしょう。

発音や見た目への影響

八重歯の状態では、舌の動きが制限されることがあります。そのため、さ行・た行の発音が聞き取りづらくなったり不明瞭になったりすることがあります。

さらに、八重歯が目立つことで口元の印象が左右される可能性もあるでしょう。

八重歯を矯正したほうがよい理由

ここでは、八重歯を矯正したほうがよいとされる主な理由を、具体的に紹介していきます。

虫歯や歯周病の予防につながる

上述したとおり、八重歯を放置すると歯磨きがしにくくなり、プラーク（歯垢）や歯石がたまりやすくなります。矯正して歯並びを整えれば、歯ブラシが届きやすくなりセルフケアの質が向上します。

これにより、虫歯や歯周病を予防しやすくなるでしょう。

噛み合わせの改善により全身の健康へ好影響

八重歯があると上下の歯が正しく噛み合わず、あごには不自然な負荷がかかります。その結果、顎関節症や慢性的な肩こり、頭痛など全身の不調を引き起こすこともあり得ます。

正しい噛み合わせに矯正することで、食べ物をしっかり噛めるようになり消化が良くなるだけでなく、咀嚼筋やあごの関節への負担を軽減できます。噛む力が均等に分散されることで、長期的に健康なあごの状態を保てるようになるでしょう。

見た目と発音の改善による自信向上

笑ったときに八重歯が見えることを気にする方は少なくありません。矯正によって歯列が整うことで、口元の印象が良くなり清潔感のある顔立ちになります。

歯並びが整うと舌を動かしやすくなり、発音が明瞭になることがあります。特に、サ行やタ行など、舌先を使う音が発音しやすくなり、話すときのストレスが軽減されるでしょう。人との会話において自信が持てるようになることで、社会生活に積極的になる方もいます。

八重歯を矯正する方法

八重歯の矯正は、見た目の改善だけでなく、咀嚼機能や発音の改善といった側面からも意味があるといえるでしょう。八重歯を含めた歯列の乱れを治療する方法としては、主にワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類があります。

ここでは、2つの治療法の特徴をご紹介していきます。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットを取り付け、そこにワイヤーを通して力を加えながら歯を動かしていく治療法です。強い力をかけることができるため、重度の八重歯の治療にも対応できる可能性があります。

近年では、目立ちにくいセラミック製の装置や、装置を歯の裏側に装着する裏側矯正も登場しており、審美面への配慮も進んでいます。

マウスピース矯正

目立ちにくく取り外しも可能なマウスピース型の矯正装置を使用する、マウスピース矯正も人気です。透明なマウスピースを1日20〜22時間装着し、1〜2週間ごとにマウスピースを交換しながら歯を少しずつ移動させます。

マウスピースは透明なため目立ちづらく、食事や歯磨きの際に取り外せる点がメリットです。患者さまの協力度が治療効果に直結するため、毎日決められた時間装着することが重要な点は理解しておきましょう。

また、重度の八重歯や顎の骨格に問題がある場合は、適応が難しくなることもあります。

八重歯を矯正する場合にかかる期間

八重歯を矯正するための治療期間は、患者さまの歯並びの状態や希望する治療法、通院頻度などによって大きく変わってきます。一般的には、軽度の八重歯であれば数ヶ月から1年程度、中度以上のケースでは1年半から3年ほどかかることが多いです。特に、抜歯を行って歯列を大きく動かす必要がある場合などは、治療期間が長くなる傾向があります。

また、治療期間を考える際は、歯の移動期間のほか、保定期間も含める必要があるでしょう。歯の移動が完了して歯並びが整った後、その位置に歯を安定させる保定期間を設けるのが一般的です。

この期間は保定装置（リテーナー）を使用して歯並びを維持しますが、1〜2年程度必要とされることが多いです。

八重歯を矯正する場合にかかる費用

八重歯の矯正にかかる費用の目安は、約30〜120万円程度です。たとえば、前歯部分の歯のみを移動させる部分矯正は、全体矯正に比べて費用が抑えられ、30万〜60万円程度で実施できます。

一方、全体矯正は費用が高額になりやすく、60万円〜120万円程度が一般的です。使用する装置や通院頻度によっても費用は変動しますので、事前に見積もりを確認し、無理のない範囲で計画を立てることが重要です。

まとめ

八重歯は見た目の印象や発音に影響を与えるだけでなく、虫歯や歯周病、噛み合わせの不調、全身の健康にも関わる可能性があります。放置せずに矯正治療を行うことで、これらのリスクを軽減し、口腔内の健康を保てるようになるでしょう。

矯正治療方法には主にワイヤー矯正とマウスピース矯正があり、治療期間や費用は歯の状態や治療計画によって異なります。八重歯の矯正を検討する際は、信頼できる歯科医師と相談のうえ、適切な治療法を選択することが大切です。

八重歯の矯正治療を検討されている方は、目黒区自由が丘、東急大井町線・東横線「自由が丘駅」より徒歩1分にある歯医者「自由が丘駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では矯正・インプラント・歯周病といった各専門分野で研鑽を積んだ歯科医師や歯科技工士がチームを組み、総合的な歯科医療を提供しています。当院のホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。